「窒素だから安全」ではなく、役割を分けて考える
窒素と聞くと、食品の中に特別な保存成分を入れているように感じるかもしれません。実際には、袋の中の空気を置き換え、酸素を減らすために使われています。サントリーの窒素充填の説明でも、容器内の空気を窒素ガスで置き換える方法だとされています。
窒素充填は、食品そのものに保存料を足す方法とは別の考え方です。
食品のガス置換では、目的によって使う気体が変わります。窒素は酸化対策に向き、二酸化炭素は別の目的で利用されます。気体を入れること自体が目的ではなく、何を防ぎたいかで選ばれます。
ポテトチップスでは、油の酸化を抑え、風味を保つための包装上の工夫として利用されています。袋を開けた瞬間に役目が終わるように見えても、そこまでの時間を守ってきたのが、この包装です。
窒素は「消える」のではなく、袋の中に残っている
袋を開けたとき、最初に出てくるものは見えません。気体なので、音がしても姿は確認できません。それでも、開封前までは袋の中の空間を満たしていました。空気と違うのは、目的を持って選ばれた気体だという点です。
袋がふくらんでいること自体が、窒素が役割を果たせるだけの空間を確保している証拠でもあります。
商品の条件が違えば、必要な袋の大きさも変わります。内容量が同じでも、チップスの厚みや形、袋の横幅が違えば空間の見え方は変わります。ネットで見かける一つの数字だけでは決められません。
もちろん、製品によって包装方法や残る酸素量は異なります。ですから「どの袋もまったく同じ状態」と考える必要はありません。では、もし窒素を使わず、袋の空間をなくしてしまったらどうなるのでしょうか。
