「空気だらけ」で実際に裁判になった話
アメリカでは、袋の中の空間をめぐって実際に裁判が起きたことがあります。2017年、あるポテトチップスメーカーが「袋の中身が少なすぎる」として消費者から訴えられました。
訴えた側は、10インチの高さがある袋なのに、中身はわずか2.5インチ分しか入っていなかったと主張しています。さらに、同じくらいの大きさの袋でも、他社の商品はもっと中身が高く詰められていると比較していました。
このような、商品の量を実際より多く見せかける余分な空間は、英語で「スラックフィル」と呼ばれています。アメリカでは、この言葉を使った訴訟がたびたび起きているようです。
ただし、こうした裁判の多くは、メーカー側の主張が認められて終わることも多いといわれています。いったいなぜ、空間があっても問題ないとされるのでしょうか。
国の機関も「空間には意味がある」と説明
アメリカの食品を管理する機関は、袋の中に空間があること自体は問題ではない、という立場を示しています。中身を守ったり、封がきちんとできるようにしたりするための空間は、認められているのです。
つまり、空間には「中身を保護する」という役割があると、公的にも説明されているわけです。ただ大きく見せたいだけの空間とは、区別されているといえます。
ここで気になるのが、「中身を守る」とは具体的に何から守っているのか、という点です。ポテトチップスは、そもそもどんな弱点を持ったお菓子なのでしょうか。
その答えを探るために、次のページではポテトチップスというお菓子自体の生い立ちをさかのぼってみます。誕生のきっかけには、少し意外なエピソードがありました。
