もしすべての袋がぴったりサイズだったら
ここでもう一つ想像してみましょう。もし、すべてのポテトチップスの袋が、中身にぴったり合わせた小さなサイズだったらどうでしょうか。
まず、これまで見てきたクッションの役割がなくなるため、輸送中に割れやすくなってしまう可能性が高いです。品質という点では、あまり良い変化とはいえなさそうです。
さらに、店頭で商品を選ぶときの印象も変わってきます。小さくぺたんとした袋は、同じ重さの中身が入っていても、なんとなく物足りなく見えてしまうかもしれません。
実は、この「見た目の印象」も、パッケージを設計するうえで無視できない要素だといわれています。次のページでは、その心理的な効果について掘り下げます。
パッケージの大きさが「お得感」を左右する
マーケティングの分野では、パッケージの見た目の大きさが、商品の「お得感」に影響すると広くいわれています。同じ重さでも、ふっくらとした袋のほうが多く感じられるという声もあります。
ただし、これはあくまで結果として生まれる効果であり、メーカーが最初からそれだけを狙って袋をふくらませているわけではない、という点は押さえておきたいところです。
酸化を防ぎ、割れを防ぐという実用的な目的があったうえで、結果的に見た目の印象にもつながっている、という順番で理解するのが自然だと考えられます。
さて、ここまで「なぜガスを入れるのか」を見てきましたが、まだ肝心なことに触れていません。空気を抜くだけでは、なぜ不十分なのでしょうか。次のページで、いよいよ核心に近づきます。
