「損した気分」は誤解かもしれません
袋を開けたときの「空気が多くて損した気分」は、多くの人が一度は感じたことのある感覚でしょう。しかし、ここまで見てきたように、この空間には明確な理由があります。
中身の量は、法律にもとづいて重さで保証されています。そのうえで、窒素という工夫によって、おいしさと形をできるだけ保ったまま、私たちの手元に届けられているのです。
もし本当に「量をごまかす」ことだけが目的なら、袋をふくらませずに小さくして、その分コストを下げたほうが、メーカーにとっても合理的なはずです。あえてコストをかけて窒素を入れているのは、それだけ品質を守ることが重視されているからだといえるでしょう。
実際に、この工夫を選んでいる理由について、業界に関わる方々はどのように語っているのでしょうか。次のページで、その声を紹介します。
業界関係者が語る、この方法を選ぶ理由
お菓子メーカーのお客様相談窓口では、窒素を使った包装について、酸化を防ぎ、割れを防ぐための工夫だと繰り返し案内されています。これは、複数のメーカーで共通して伝えられている内容です。
海外の食品業界に詳しい記事などでも、輸送中の温度変化や振動に耐えるために、窒素で袋の中の圧力を安定させている、という趣旨の説明がされることがあります。
いずれの説明も、方向性は同じです。窒素を使うことは、消費者をだます工夫ではなく、届くまでの品質を守るための工夫として、業界の中では当たり前のものとして扱われているようです。
ここまで「なぜ窒素なのか」を見てきましたが、実は窒素の量自体にも、メーカーごとに少し違いがあるといわれています。次のページで、その点にも触れてみます。
