ポテトチップス誕生は「クレーム」がきっかけだった
ポテトチップスの誕生には、有名な逸話があります。舞台は1853年、アメリカ・ニューヨーク州にあった高級リゾート地の一軒のレストランです。
ある客が、出されたフライドポテトに対して「厚すぎる」と何度も文句を言ったといわれています。困った料理人が、フォークで刺せないほど薄くじゃがいもを切って揚げたところ、これが評判になったという話です。
ただし、この逸話については、歴史的にどこまで事実かはっきりしない部分も残っているとされています。細かい年代や登場人物には諸説あるようです。
それでも、薄く切って揚げるという製法自体は、確かにここから広まっていったと考えられています。この「薄さ」こそが、のちに袋詰めの工夫を必要とする理由につながっていきます。
日本でポテトチップスが広まったのは戦後から
日本でポテトチップスが広まったのは、アメリカよりずっと後のことです。1962年、湖池屋が「のり塩」味を発売したのが、日本で初めて量産・販売されたポテトチップスといわれています。
その後1967年に自動でじゃがいもを揚げる機械が導入され、大量生産の体制が整っていきました。1975年にはカルビーが「うすしお味」を発売し、市場に加わっています。
カルビーの創業者は、1967年にアメリカを訪れた際、スーパーに大量のポテトチップスが積み上げられている光景を目にして、日本での可能性を感じたと伝えられています。
こうして日本でも生産が広がっていく中で、必ず直面したのが「薄いポテトチップスをどう傷めずに届けるか」という課題でした。次のページでは、その弱点の正体に迫ります。
