パンパンの袋にこめられた工夫
ここまで見てきたように、ポテトチップスの袋がパンパンにふくらんでいるのには、しっかりとした理由がありました。袋の中身は、主に窒素という気体です。
窒素は、油の酸化を防ぎ、風味をできるだけ長持ちさせる役割を持っています。同時に、輸送中の衝撃から中身を守るクッションとしても働いています。
中身の量そのものは、法律にもとづいて重さでしっかり保証されています。ふくらみは、量をごまかすためのものではなく、おいしさと形を守るための、いわば縁の下の力持ちだったのです。
身近すぎて気にも留めなかったあの膨らみに、これだけの工夫が詰まっていたとは、少し驚きではないでしょうか。
次にポテトチップスを買うときは
次にスーパーやコンビニでポテトチップスを手に取ったとき、あのパンパンの袋を、少し違った目で見てみてはいかがでしょうか。
「空気が多い」と感じていたその空間は、揚げたてに近い風味とパリパリの食感を、できるだけそのまま届けようとする工夫の証でもあります。
袋を開ける瞬間の「プシュッ」という音も、窒素が働いてくれた証拠だと思うと、なんだか少し愛おしく感じられるかもしれません。
身近なお菓子の袋ひとつにも、これだけの理由がつまっています。ふだん何気なく口にしているものにも、まだまだ知らない工夫が隠れているのかもしれません。
