医師が語る「くしゃみで気が遠くなった」という体験談
ここで、広く語られている体験談をひとつ紹介します。あくまで伝聞として伝えられている話ですが、興味深い内容です。
ある診療の場では、花火大会のたびに気分が悪くなるという患者さんの相談から、空を見上げる姿勢によって首の血管が圧迫され、それが原因でふらつきが起きていたことが分かったという話が伝えられています。首には血圧や脈拍を調整するセンサーのような部分があり、そこが強く刺激されると、めまいや失神につながることがあるそうです。
くしゃみの場合も、これと似たような形で首まわりの神経が刺激されることが、一時的な不調につながっていると考えられています。ふだん何気なく感じている「体の反応」には、実はこうした細かい仕組みが関わっているようです。
こうした話は日本だけでなく、海外の医学の記録にも見つけることができます。次のページで紹介します。
海外の医学文献に残る「くしゃみ失神」の記録
海外の医学雑誌にも、くしゃみに関連した珍しい症例がいくつか報告されています。くしゃみという身近な出来事でも、体には意外なほどさまざまな反応が起きることが分かります。
こうした報告の多くは、数百万人にひとりというレベルのとても珍しいケースです。多くの人にとっては、日常生活で心配する必要のあるものではありません。
むしろ興味深いのは、くしゃみという単純そうに見える現象が、実は全身のいろいろな神経とつながっている、複雑な体の反応だという点です。
ここまでで、心臓と神経の話を中心に見てきました。次からは少し話題を変えて、「くしゃみは新幹線並みに速い」という、これもまたよく聞く噂について調べていきます。
