なぜ「心臓が止まった」ように感じるのか
くしゃみをしたあと、胸のあたりに一瞬「トクン」とした違和感を覚えたことはありませんか。この感覚こそが、「心臓が止まった」と言われるようになった元だと考えられます。
くしゃみをするときは、思いきり息を吸ってから、一気に強い力で息を吐き出します。この一瞬の間、胸の中の圧力が大きく変化します。
胸の中の圧力が変わると、心臓に戻ってくる血液の量や、心臓が血液を送り出す勢いも一時的に変わります。その結果、脈のリズムがふだんと少し違うものになり、それを「止まった」ように感じてしまうと考えられています。
とはいえ、「感じる」のと「実際に止まっている」のとでは大きな違いがあります。次は、そもそも心拍数とはどれくらいの数字なのか、基本のところから確認してみましょう。
心拍数は普段どれくらいなのか
安静にしているときの心拍数は、大人でおよそ1分間に60回から100回程度が目安とされています。運動をしたり、緊張したりすると、この数はもっと多くなります。
心拍数は、1分間ずっと同じ間隔で動いているわけではなく、呼吸のタイミングや自律神経の働きによって、少しずつ変化しています。息を吸うときはやや速く、吐くときはやや遅くなる、という変化も普通に起きています。
くしゃみのように、一瞬で強い圧力の変化が起きる場面では、この心拍のリズムがいつもより大きく揺れることがあります。1分間に何十回と動いている心臓にとって、コンマ数秒のリズムのずれが起きても不思議ではありません。
ここまでで、くしゃみと心拍の関係が少しずつ見えてきました。次のページでは、くしゃみのときに目を閉じてしまう理由や、注意しておきたい場面について詳しく紹介します。
