「くしゃみ」という言葉の由来
「くしゃみ」という言葉には、古くからのおまじないが関係しているという説があります。
昔の日本では、くしゃみをすると誰かに悪口を言われている、あるいは寿命が縮むといった言い伝えがありました。そこで「くさめ(休息万命)」などの言葉を唱えて、悪いことが起きないようにまじないをしていたそうです。この「くさめ」が変化して「くしゃみ」になった、という説が広く知られています。
本当かどうかを完全に確かめることは難しいものの、くしゃみが昔から人々の関心を集めてきた出来事だったことは間違いなさそうです。「心臓が止まる」という噂も、こうした古い言い伝えの延長線上にあるのかもしれません。
言い伝えだけでなく、実際の医学の世界でも、くしゃみが原因で意識を失ってしまうケースが報告されています。次にその実例を見てみましょう。
実際に「くしゃみ失神」を起こした人の例
医学の世界では、くしゃみがきっかけで一時的に意識を失ってしまう状態のことを「くしゃみ失神」と呼ぶことがあります。とても珍しい現象ですが、実際に報告されている例です。
耳や鼻には、迷走神経という神経が張りめぐらされています。この神経が強く刺激されると、まれに脈がゆっくりになりすぎたり、血圧が下がりすぎたりして、ふらっと気が遠くなることがあるといわれています。
ある専門家の資料では、綿棒で耳のお手入れをしている最中にくしゃみが出て、それをきっかけに一瞬気が遠くなるようなケースが紹介されていました。くしゃみそのものというより、そのときの神経の刺激が関係しているようです。
こうした例はあくまで特別なケースであり、誰にでも頻繁に起こることではありません。次のページでは、こうした失神がどれくらいの頻度で起きるものなのか、数字の面から見ていきます。
