くしゃみの速さを測った実験の話
くしゃみの速さを正確に測るのは、実はとても難しいことです。くしゃみは自分の意思で自由に起こせるものではないため、研究者たちはさまざまな工夫をしてきました。
ある研究では、ティッシュペーパーをこより状にして鼻をくすぐり、くしゃみを人工的に誘発させたうえで、そのときの空気の動きをカメラで撮影して速さを計算したそうです。身長180センチほどの男性を対象にした実験では、最大でおよそ時速25キロという結果が出ています。
ほかにも、粒子の動きを詳しく撮影できる特別な機材を使って、より細かく空気の流れを調べた研究もあります。こうした地道な実験の積み重ねによって、昔の推定値が少しずつ見直されてきました。
速さだけでなく、くしゃみのときに飛び散る飛沫がどこまで届くのかも、気になるところです。次のページで見ていきましょう。
くしゃみの飛沫はどれくらい飛ぶのか
くしゃみで気になるのは速さだけではありません。飛び散る飛沫がどこまで届くのかも、日常生活では気になるポイントです。
近年の研究では、くしゃみの飛沫が数メートル先まで届く可能性があると指摘されています。細かい霧のような粒は空気中を漂いやすく、思っている以上に遠くまで運ばれることがあるためです。
この研究をきっかけに、人と人との距離をもう少し広くとったほうがよいのではないか、と提案する専門家もいたそうです。マスクや、袖で口元をおおう「せきエチケット」が呼びかけられているのは、こうした背景があるからです。
速さも飛距離も、思っていた以上のパワーを持つくしゃみ。次のページでは、そのくしゃみを無理に我慢するとどうなるのか、という別の角度から見ていきます。
