まとめ:2食から3食へ、変化の道のりを振り返る
今回は「日本人の1日3食はいつ、なぜ定着したのか」というテーマで、歴史をたどってきました。ポイントを振り返ってみましょう。
もともと日本人は、奈良時代から長いあいだ朝夕2回の食事が基本でした。鎌倉時代に一部の貴族のあいだで3食が始まったものの、庶民に広まることはありませんでした。
庶民のあいだで3食が定着したのは、江戸時代中期の元禄期(1688年〜1704年ごろ)のことです。そのきっかけとして広く言われているのが、1657年の明暦の大火をきっかけとした復興工事での肉体労働と、菜種油による行灯の普及という、2つの生活環境の変化でした。
まとめ:今の3回の食事に、少し違う見方を
3食という習慣は、最初から健康のために設計されたものではなく、暮らしの中で自然に生まれ、後から昭和の栄養学によって科学的な裏付けを与えられたものでした。こうした成り立ちを知ると、今何気なくとっている3回の食事にも、また違った見方ができるのではないでしょうか。
食事の回数や時間は、時代や環境に合わせて、これからも少しずつ形を変えていく可能性があります。大切なのは、決められたルールに縛られすぎることではなく、自分の生活リズムや体調に合った食べ方を見つけることかもしれません。
江戸の町を生きた人たちが、火事からの復興と灯りの普及という思いがけない出来事をきっかけに新しい食習慣を手に入れたように、私たちも自分なりの心地よい食事のリズムを、あらためて見つめ直してみてはいかがでしょうか。
