「世界地図の大きさ」は本物ではない…440年間続いた錯覚

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他にもある、大きさのズレを解消しようとした地図たち

面積の正確さを重視した地図は、ガル・ピーターズ図法のほかにもいくつか考案されています。たとえば「モルワイデ図法」や「グード図法」といった名前を、地理の授業で見た記憶がある人もいるかもしれません。

こうした地図はいずれも、面積の比率を実際に近づけることを優先していますが、その代わりに陸地の形が楕円形に歪んだり、大陸ごとに切れ目を入れて表現したりと、それぞれ独自の工夫と犠牲を抱えています。

また、日本人研究者が考案した「オーサグラフ世界地図」という、面積や形のバランスを取ることを目指した比較的新しい地図が、世界的なデザイン賞を受賞して話題になったこともあります。

どの地図にも一長一短があり、「これが完璧な世界地図だ」と言い切れるものは、実は今のところ存在しないというのが実情です。

2020年代、アフリカ諸国からも上がっている声

この地図の大きさの問題は、過去の出来事として終わった話ではありません。近年でも、この件に関する動きが報告されています。

2020年代に入ってからは、アフリカの国々の間で、実際の国土の広さが地図に十分に反映されていないとして、面積を正確に表す図法の1つである「イコールアース図法」の採用を呼びかける動きがあると伝えられています。

この図法は、面積の正確さを保ちながらも、比較的自然な形で陸地を表現できるように設計された、近年開発された図法の1つとされています。

1569年に生まれた1枚の地図をめぐる議論が、450年以上経った今も世界のどこかで続いている。そう考えると、地図というものの奥深さが伝わってきます。

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この記事を書いた人

「知ってよかった。誰かに話したくなる。」を合言葉に、暮らし・歴史・言葉・お金・身体・食べ物など、身近だけど意外と知らない雑学を日々調査してお届けしているBest For Youの編集チームです。難しいテーマもわかりやすく、読み終わった後につい誰かに話したくなるような記事づくりを心がけています。