実は「地図の大きさ」をそのまま信じてはいけない
教室や職員室に貼ってある、あの見慣れた世界地図。誰もが一度は目にしたことがあると思います。
実は、あの地図に描かれている国や大陸の「大きさ」は、そのまま実際の広さとして受け取ってはいけない場合があります。
これは決して珍しい話ではなく、地図を作る仕組みそのものに関わることです。多くの人が学校で習った地図が、実は現実の面積を正確には映していない、というのは意外に知られていません。
ただし、これは「地図が間違っている」という単純な話ではありません。ある目的のために、あえて大きさを犠牲にして作られた地図なのです。その理由については、このあと順を追って説明していきます。
世界地図には、実はいくつも種類がある
「世界地図」と聞くと、多くの人は決まった1種類の形を思い浮かべると思います。しかし、地図の世界には「図法」と呼ばれる、丸い地球を平らな紙に描くための方法がいくつも存在します。
角度を正しく保つことを優先した図法、面積を正しく保つことを優先した図法、距離を正しく保つことを優先した図法など、それぞれ得意なことが違います。
私たちが普段目にしている地図の多くは、実はそのうちの1つのタイプに偏っています。そしてこのタイプこそが、今回のテーマである「大きさの錯覚」を生み出している張本人です。
次のページでは、なぜ地図によって国の大きさが変わって見えるのか、その理由をもう少し具体的に見ていきます。

