「世界地図の大きさ」は本物ではない…440年間続いた錯覚

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答え:メルカトル図法は、高緯度ほど陸地を大きく見せる

ここまでの内容をまとめると、答えはこうです。一般的なメルカトル図法の世界地図では、赤道から離れて緯度が高くなるほど、実際の面積よりも陸地が大きく表現されます。

これは地図の間違いや欠陥ではなく、航海の際に角度を正しく保つという目的のために、あえて選ばれた設計上の特徴です。角度を優先した結果として、面積の正確さが犠牲になっている、という関係にあります。

グリーンランドがアフリカと同じくらいの大きさに見えたり、ロシアが実際以上に広大に見えたりするのは、すべてこの「高緯度ほど拡大される」という規則的な仕組みによるものです。

1569年の発表から現在まで、この図法をベースにした地図が世界中の教室や書籍で使われ続けてきました。長い年月をかけて「地図の大きさ=そのままの現実」という思い込みが、多くの人の中に自然と根づいていったと考えられます。

なぜこの錯覚は、これほど長く気づかれにくかったのか

これだけ大きなズレがあるにもかかわらず、なぜ多くの人はこの錯覚になかなか気づかなかったのでしょうか。

理由の1つとして考えられるのは、私たちが普段、地図を「形や位置関係を知るための道具」として使っていて、「面積を正確に比べるための道具」としてはあまり使ってこなかった、という点です。

また、生まれたときから同じ形の地図を見て育つと、それが「唯一の正しい世界の姿」であるかのように、無意識のうちに刷り込まれてしまう、ということも影響していると考えられます。

答えが分かったところで、この話にはまだ続きがあります。次のページからは、この錯覚が生まれた背景をさらに深掘りしつつ、似たような例や、意外な後日談を紹介していきます。

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この記事を書いた人

「知ってよかった。誰かに話したくなる。」を合言葉に、暮らし・歴史・言葉・お金・身体・食べ物など、身近だけど意外と知らない雑学を日々調査してお届けしているBest For Youの編集チームです。難しいテーマもわかりやすく、読み終わった後につい誰かに話したくなるような記事づくりを心がけています。