「世界地図の大きさ」は本物ではない…440年間続いた錯覚

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もしメルカトル図法が生まれていなかったら

少し想像を広げてみます。もしメルカトルが、この角度重視の図法を思いつかなかったとしたら、どうなっていたでしょうか。

当時の航海士たちは、コンパスの角度と地図の直線が一致しない不便な地図を、そのまま使い続けていたと考えられます。目的地までの航路を決めるのに、より多くの計算や経験、勘に頼る必要があったかもしれません。

大航海時代の航海は、ただでさえ危険と隣り合わせでした。地図と方角がずれてしまう分だけ、遭難や航路のミスが増えていた可能性は十分に考えられます。

もちろんこれはあくまで仮定の話です。しかし、この地図の発明が、当時の航海の安全性や効率にとって、それだけ大きな意味を持っていたことは想像に難くありません。

航海の歴史を支えた地図という道具

メルカトル図法が発表された1569年以降、この地図は少しずつヨーロッパ各国の航海の現場に広まっていったとされています。

航海の技術が発展し、より遠くの大陸との貿易や交流が活発になっていく中で、正確な角度で航路を示せる地図の存在は、貿易船や軍艦にとって欠かせないものになっていきました。

やがてこの図法は、単なる航海用の道具から一歩進んで、世界を見るときの「標準の形」として、学校の教材や新聞、書籍など、さまざまな場面に浸透していきます。

ここで1つの疑問が浮かびます。航海の道具として生まれたはずの地図が、なぜ航海とは関係のない教育の現場でまで、当たり前のように使われ続けることになったのでしょうか。

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この記事を書いた人

「知ってよかった。誰かに話したくなる。」を合言葉に、暮らし・歴史・言葉・お金・身体・食べ物など、身近だけど意外と知らない雑学を日々調査してお届けしているBest For Youの編集チームです。難しいテーマもわかりやすく、読み終わった後につい誰かに話したくなるような記事づくりを心がけています。