現代のデジタル地図は、今どうなっている?
実は、私たちが普段スマートフォンやパソコンで使っている地図アプリの多くも、長らくメルカトル図法をもとにした地図を採用してきました。
理由は、建物や道路のような細かい形をズームしても崩れにくく、ナビゲーションとの相性が良いためだといわれています。カーナビや道案内では、大陸レベルの面積よりも、角度や形の正確さの方が重要だからです。
ただし2018年、大手検索会社の地図サービスは、パソコン向けの地図を大きくズームアウトしたときに、平らな地図ではなく回転できる立体的な地球儀のような表示に切り替える機能を導入しました。
この会社は当時、「これでグリーンランドがもうアフリカと同じ大きさには見えなくなる」といった趣旨のコメントを発信しており、この大きさのズレが広く知られた問題だったことがうかがえます。
スマホの地図アプリで気をつけたいポイント
普段の道案内であれば、地図の大きさのズレを気にする必要はほとんどありません。近所や街レベルの範囲では、この影響はごくわずかだからです。
注意したいのは、地図アプリをズームアウトして、世界全体や大陸同士を見比べようとするときです。とくに北欧やロシア、カナダ、グリーンランドといった高緯度の地域は、実際より大きく見えている可能性があることを覚えておくとよいでしょう。
逆に、赤道に近いアフリカや東南アジア、南米の国々は、地図上で受ける印象よりも、実際にはもう少し広い場合がある、と考えておくと感覚のズレを補正しやすくなります。
こうした地図の性質について、専門家や研究者たちは実際にどのように評価しているのでしょうか。次のページで見ていきます。
