パンが日本で売れなかった… 明治7年「あんパン」が変えた常識

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ヒントは和菓子の「酒種」にあった

酒まんじゅうに使われている発酵の種は「酒種(さかだね)」と呼ばれています。安兵衛は「酒まんじゅうに合うのだから、同じ発酵の力を使ったパンにも合わないわけがない」と考えたと伝えられています。

そこで、パン生地を発酵させる際にイースト菌の代わりに酒種を使ってみることにしました。焼き上がったパンは、酸っぱさが少なく、しっとりとした優しい味わいになったといいます。

この酒種を使った生地こそが、のちに大きな評判を呼ぶことになる新しいパンの土台となりました。

ここで気になるのが、「酒種とはそもそも何なのか」という点です。もう少し詳しく見てみましょう。

酒種とはどんな発酵の種なのか

酒種は、お米と麹(こうじ)、そして水から作られる発酵の種です。麹とは、蒸したお米などに特別なカビの仲間を繁殖させたもので、日本酒や味噌、醤油作りにも使われている日本人になじみ深い存在です。

酒種を使った生地は、一般的なパン生地よりもゆっくりと時間をかけてふくらむという特徴があるといわれています。この時間のかかる工程が、独特の風味としっとり感を生み出しているようです。

木村親子は、この酒種を使った生地であんこを包み込むという、当時としてはまったく新しい発想にたどり着きます。

こうして生まれたパンは、今わたしたちが知っている「あの姿」とは、実は少し違っていたようです。

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この記事を書いた人

「知ってよかった。誰かに話したくなる。」を合言葉に、暮らし・歴史・言葉・お金・身体・食べ物など、身近だけど意外と知らない雑学を日々調査してお届けしているBest For Youの編集チームです。難しいテーマもわかりやすく、読み終わった後につい誰かに話したくなるような記事づくりを心がけています。