断られた小銭は「使えないお金」になるのですか
「上限を超えたら、その硬貨は無効になるの?」と心配になる方がいますが、そんなことはありません。多すぎる小銭も、お金としての価値はまったく変わりません。
法律が定めているのは、あくまで「相手が受け取りを断ることができる」という点だけです。逆に言えば、お店の人が「いいですよ」と受け取ってくれれば、その支払いはきちんと成立します。
実際、小銭の計算機を置いているお店なら、多めの硬貨でも快く受け取ってくれることがあります。法律は上限を超える支払いを禁止しているのではなく、断る権利を相手に与えている、という形なのです。
この違いは、意外と大きなポイントです。「使ってはいけない」ではなく「断られても文句が言えない」。この一点を押さえておくと、上限の話はぐっと理解しやすくなります。
「法貨」という言葉の成り立ち
法律の条文には「法貨として通用する」という言い方が出てきます。聞き慣れない言葉なので、ここで短く言い換えておきます。法貨とは、法律が「これはお金です」と認めたお金、という意味です。
もう少しかみくだくと、支払いに使われたときに、相手が受け取りを拒めないお金のことです。英語では「リーガル・テンダー」と呼ばれ、日本語の法貨や法定通貨は、この考え方を訳した言葉だと言われています。
大事なのは、法貨かどうかと、実際に受け取ってもらえるかは別だという点です。法貨であっても、条件を超えれば断れる。逆に法貨でなくても、お互いが納得すれば取引はできる。世の中のお金のやり取りは、この二段構えで動いています。
では、その上限はどうやって数えるのでしょうか。財布の中の小銭を全部合わせた数なのか、それとも別の数え方なのか。次のページでは、意外と間違えやすい「数え方のルール」を確認します。
