世界の決め方は大きく3つの型に分かれる
ここまで出てきた国のルールを並べてみると、決め方は3つの型に整理できます。
1つ目が、日本の「額面ごとに枚数で決める型」です。同じ額面20枚までという、掛け算で自動的に決まる方式でした。2つ目が、ユーロ圏の「合計枚数で決める型」。額面に関係なく1回50枚までという分かりやすさが特徴です。
3つ目が、イギリスや戦前の日本の「金額で決める型」です。硬貨の種類ごとに、いくらまでという上限が個別に定められています。そしてアメリカのように、そもそも上限を設けていない国もあります。
どの型にも共通しているのは、少額の硬貨ほど使える範囲が狭くなるという発想です。数える手間を減らしたい、という思いは万国共通なのです。
上限いっぱいの硬貨は、どれくらいの重さになるか
せっかくなので、上限いっぱいの硬貨の重さも計算してみましょう。1円玉がちょうど1グラムというのは有名な話ですが、他の硬貨にもそれぞれ決まった重さがあります。
5円玉は3.75グラム、10円玉は4.5グラム、50円玉は4グラム、100円玉は4.8グラム、いまの500円玉は7.1グラムです。6種類を1枚ずつ集めると、合計はおよそ25グラムになります。
これを20枚ずつ、つまり上限いっぱいまで持つと、重さはおよそ500グラム。牛乳パック半分ほどの重さで、金額は1万3320円です。財布に入れて歩くには、かなりずっしりきます。
アメリカで30万枚の1セントを運んだ男性の話が、いかに大がかりだったかも分かります。次のページでは、あの出来事のその後と、硬貨が世の中をめぐる仕組みを見てみましょう。
