世界の「短い戦い」と比べてみると
「38分」という時間がどれくらい短いのか、他の短い戦争と比べてみると、よりわかりやすくなります。たとえば1967年に起きた中東の紛争は、わずか6日間で決着がついたことから「六日戦争」と呼ばれ、短期決着の代表例として知られています。
また1969年には、中米のエルサルバドルとホンジュラスの間で、サッカーの試合をきっかけに緊張が高まり、わずか100時間ほどで停戦に至った紛争が起きました。これは「サッカー戦争」という通称で知られています。これらと比べても、ザンジバルの戦いは「日」や「時間」ではなく「分」単位で語られる点が際立っています。もちろん規模や性質はまったく異なる出来事ですが、短期間で決着した紛争という共通点から、あわせて紹介されることの多い事例です。
「戦争」と「紛争」、言葉の違いとは
ここで少し、言葉の意味も整理しておきましょう。「戦争」と「紛争」は、日常会話ではほぼ同じ意味で使われることが多いですが、厳密には少し違いがあります。一般的に「戦争」は、国と国が正式に武力で争う状態を指す言葉として使われます。一方「紛争」は、国同士に限らず、地域や集団の間で起きる争いごと全般を指す、より広い言葉として使われる傾向があります。
ザンジバルでの出来事が「戦争」と呼ばれているのは、イギリスという国家と、ザンジバルという国家(の一部勢力)が、正式な最後通告を経て武力衝突に至ったという経緯があるためです。規模の大小にかかわらず、こうした形式を満たしていれば「戦争」と呼ばれる、という点は覚えておくとよいかもしれません。
