新幹線が8分間、運転士不在で走り続けた日
2003年2月、山陽新幹線で実際に起きた出来事です。福山駅を出発した新幹線の運転士が、運転中に眠り込んでしまいました。
新幹線は時速270キロで走り続け、約8分間、運転士が眠ったままの状態が続いたといいます。最終的には自動列車制御装置が働き、岡山駅の手前で自動的に停止しました。車掌が運転士を起こしに行くまで、意識が戻らなかったと伝えられています。
この運転士は、前日に約10時間の睡眠を取っていたにもかかわらず、居眠りをしてしまいました。その後の検査で、ある病気が原因だったことが分かりました。この出来事をきっかけに、日本で広く知られるようになった病気があります。
放置すると事故リスクは何倍になる?
この病気を抱えたまま運転を続けることには、大きなリスクがあります。中等症以上の患者さんでは、交通事故を起こす頻度が、そうでない人と比べて約7倍になるという報告があります。
また別の調査では、一般のドライバーと比べて事故を起こす確率が約2.5倍になるとも言われています。アメリカでは、年間およそ4万人の交通事故死のうち、15〜20%がこの病気に関連していると推測する報告もあります。
数字だけを見ても、決して他人事ではないことが分かります。次のページでは、日本国内で起きた、もうひとつの重大な事故事例を見ていきます。
