診察台の上でゴロゴロ鳴らす猫の話
動物病院のスタッフの間では、診察台の上で緊張しているはずの猫がゴロゴロと喉を鳴らす場面が、たびたび話題になるといいます。飼い主としては「怖がっていないのかな」と、少しほっとしてしまう場面かもしれません。
しかし現場の獣医師や動物看護師の間では、これは単純な安心のサインとは限らないと語られることが多いようです。慣れない環境や見知らぬ人に触られるストレスの中で、自分を落ち着かせようとしてゴロゴロを鳴らしている可能性があるという見方です。
実際、体温を測られたり注射を受けたりする瞬間にも、ゴロゴロを鳴らし続ける猫は珍しくないといわれています。
この「緊張しているのに鳴らすゴロゴロ」を、どう受け止めればいいのでしょうか。
診察時のゴロゴロを「安心」と誤解しないために
ペット関連の情報を発信するサイトでは、動物病院でのゴロゴロを「機嫌がいい証拠」と誤解しないよう、飼い主に注意を促す記事がいくつも見られます。
大切なのは、ゴロゴロの音だけでなく、体の様子もあわせて見ることです。体をこわばらせていないか、耳が横に伏せていないか、しっぽを体に巻きつけていないか、といった様子も一緒に確認すると、猫の本当の気持ちに近づきやすくなります。
ゴロゴロという音一つだけを切り取って判断してしまうと、緊張している猫を「落ち着いている」と勘違いしてしまう恐れがあるというわけです。
実は、こうした「緊張時のゴロゴロ」には、猫の世界特有のもう一つの意味が隠れているといわれています。
