猫を飼う人は心臓の病気になりにくい?
ここで少し視点を変えて、ゴロゴロが人間に与える影響についても触れてみましょう。猫と暮らす人は、そうでない人に比べて心臓発作や脳卒中のリスクが低いという研究結果が発表されたことがあると、複数の情報サイトで紹介されています。
ただし、これはあくまで「猫と暮らす人」全体を対象にした統計的な傾向であり、ゴロゴロの音だけが原因だと確定しているわけではありません。猫と暮らすことによる心の癒やし全般が影響している可能性も考えられます。
それでも、20〜50ヘルツほどの低い周波数の音が、人の緊張をゆるめる副交感神経の働きを助けるとされる場合があり、ゴロゴロの音がその条件に近いという指摘は少なくありません。
猫にとっても人にとっても、意味を持っているかもしれないこの音。時代によって、その受け止め方はどう変わってきたのでしょうか。
「ゴロゴロ=幸せ」という見方は時代とともに変化中
これまで長い間、ゴロゴロという音は「猫が満足しているときに出す幸せの音」として、素朴に受け止められてきました。実際、そう考えても大きな間違いではない場面がほとんどです。
しかし近年は、動物行動学や獣医学の研究が進むにつれて、ゴロゴロという行動を「感情表現」だけでなく「体を落ち着かせるためのしくみ」としてとらえる見方が広がってきています。
つまり、猫にとってゴロゴロは、うれしいときに出る副産物のようなものではなく、自分の心と体を整えるための、もっと積極的な行動なのかもしれない、という考え方です。
この見方をさらに後押ししているのが、痛みを感じている猫のゴロゴロが持つ、もう一つの役割です。
