よくある誤解を先に正しておきます
多くの人が「とにかくエアコンを強くすればすぐ涼しくなる」と思っています。でも真夏に炎天下で停めた車の中は、窓を閉め切ったままだとなかなか厄介な状態になっています。
実は、エアコンの温度を最低にして風量を強くするだけでは、車内はすぐには冷えていきません。まず知っておきたい事実は、「窓を閉めたままエアコンだけに頼る方法は、最速ではない」ということです。
JAF(日本自動車連盟)が行った実験でも、この点がはっきり示されています。答えそのものはこのあとゆっくり説明していきますが、少なくとも「冷房を強くするだけ」が正解ではないという前提から、一緒に見ていきましょう。
55℃という数字が示す車内の恐ろしさ
JAFの実験では、真夏の炎天下に駐車した車の車内温度が55℃まで上昇したところからスタートしています。55℃というと、サウナよりも高い温度です。
この実験は、同じ車を5台用意して、車内温度が55℃になったタイミングで、それぞれ違う方法で温度を下げるテストを行ったものです。運転席と助手席の中央、乗る人の顔の高さに温度計を設置して、変化を細かく記録しています。
この55℃という数字が、そもそもの出発点になります。次のページでは、なぜここまで車内温度が上がってしまうのか、その理由を見ていきます。

