42.195キロという数字に隠れた、単位の豆知識
42.195キロという数字は、日本ではキロメートルで表されますが、もともとはイギリス発祥の単位である「マイル」と「ヤード」で決まった距離だとされています。
のちほど詳しく触れますが、この距離はもともと26マイルという単位で語られ、そこにさらに385ヤードという細かい端数が加わってできあがったといわれています。
1マイルは約1.6キロ、1ヤードは約0.9メートルです。26マイル385ヤードをキロメートルに換算すると、42.195キロになります。つまり日本人にとって半端に感じるこの数字も、もとをたどればイギリス式の単位ではきりの良い数字だった、ということです。
単位を変えるだけで印象がまったく違って見えるのは、面白いポイントです。では、そのもとになった距離は、いったいどのように決まったのでしょうか。
気候も道も過酷だった、初期マラソンの走行環境
今のマラソン大会では、給水所が数キロおきに用意され、気温や天候にも細かい配慮がされています。しかし、初期のオリンピックのマラソンは、環境面でもかなり過酷だったとされています。
道路は舗装されていない場所が多く、砂ぼこりが舞う中を走ることも珍しくありませんでした。給水の仕組みも、今のように整ってはいなかったようです。
特に暑い季節に開催された大会では、体力を大きく消耗する選手も少なくなかったといわれています。同じ「40キロ前後」という距離でも、当時と今とでは体への負担がまるで違っていたと考えられます。
こうした過酷な環境こそが、マラソンという競技をより印象的なドラマにしていたのかもしれません。次のページでは、マラソンの語源となった伝説そのものに、少し疑問を投げかけてみます。
