世界にも穴あき硬貨は存在します
穴のあいた硬貨は、実は日本だけのものではありません。海外にも似たような硬貨が見られます。例えば北欧のデンマークでは、一部のクローネ硬貨に穴があいていることが知られています。また、昔の中国など東アジアの国々では、穴に紐を通してまとめて持ち運べるようにした硬貨(銭)が古くから使われていました。
穴をあける発想自体は、決して珍しいものではないのです。ただし、日本のように額面の違う2種類の硬貨に、それぞれ理由をもって穴をあけ、今も現役で流通させている例は、世界的に見てもそれほど多くないとされています。この「日本らしさ」がどこから来ているのか、次のページ以降で少しずつ見えてきます。
外国人観光客が持ち帰りたがる硬貨
5円玉や50円玉は、日本を訪れる外国人観光客の間でちょっとした人気者だそうです。穴のあいた硬貨は自国にあまりないため、めずらしさから記念に持ち帰る人がいると言われています。特に5円玉は、表面に漢数字の「五」が使われている点も外国人には新鮮に映るようです。
金色に近い色合いも、目を引く理由のひとつとされています。硬貨ひとつにも、こうした国ごとの個性が表れているのです。次は、なぜ5円玉が先に穴のあるデザインへと変わったのか、その具体的なきっかけを見ていきます。実は、ある硬貨との「そっくりさん」問題が関係していました。
