【結論】穴があいている本当の理由
ここまで見てきた内容を整理すると、5円玉と50円玉に穴があいている一番の理由は、「他の額面の硬貨との識別を容易にするため」です。5円玉は1円玉と、50円玉は100円玉と、それぞれ色や大きさがよく似ていたことがきっかけでした。穴という分かりやすい違いを加えることで、目で見ても、手で触っても区別しやすくなったのです。
そして、この識別のしやすさに加えて、偽造を防ぐ効果や、材料の金属を節約できる効果もあわせ持っていました。つまり、穴があいている理由はひとつではなく、いくつかの利点が重なった結果だったのです。
日本銀行が示す公式の見解
この点については、日本銀行自身も見解を示しています。5円貨幣や50円貨幣に穴があいているのは、他の額面の貨幣との識別を容易にするためだと言えるとされ、このほかに偽造防止などの意味もあると言われている、という趣旨の説明です。つまり「識別のしやすさ」が主な理由で、「偽造防止」はそれに加わる意味合いという位置づけです。
タイトルにあった「本当の理由は1つではなかった」という言葉は、まさにこの複数の理由が重なっている状況を表しています。ここで終わりではありません。次のページからは、なぜ識別が一番の理由なのか、その背景をさらに掘り下げます。
