造幣局が語る「穴のメリット」
硬貨を実際に作っている造幣局によると、穴をあけることにはいくつかのメリットがあるとされています。まず挙げられるのが、材料となる金属を節約できる点です。硬貨は毎年、数億枚という単位で作られています。1枚あたりはわずかな量でも、これだけの枚数が積み重なると、節約できる金属の総量は決して小さくありません。
特に、5円玉や50円玉が生まれた時期は、戦後の物資が不足していた時代とも重なります。金属を少しでも節約できる工夫は、当時の社会状況にとって意味の大きいものだったと考えられます。
穴で節約できる金属の量はどれくらい?
具体的な試算として、5円玉は穴をあけることでおよそ5.1%、50円玉はおよそ3.6%の金属を節約できるという計算が紹介されることがあります。パーセンテージだけを見ると小さな数字に感じるかもしれません。しかし、年間数億枚という発行枚数を考えると、節約できる金属の量はかなりの規模になります。
ちりも積もれば山となる、という言葉がぴったり当てはまる話です。ただし、この金属節約はあくまで穴があることで得られる「複数のメリットのひとつ」に過ぎません。実は、穴の一番の理由はほかにあるとされています。次のページで、その核心に迫っていきます。
