世界で最も大きな鏡はどこにあるか
鏡にまつわる関連知識として、世界最大級の鏡についても触れておきましょう。天体望遠鏡には、遠くの星の光を集めるために、非常に大きな鏡が使われています。
大型の天体望遠鏡に使われる鏡は、直径が数メートルから、大きなものでは十数メートルにおよぶこともあるといわれています。こうした巨大な鏡も、基本の仕組みは私たちの家庭にある鏡とまったく同じ、光の反射です。
望遠鏡の鏡がとらえた星の光にも、当然「前後の反転」が起きています。天文学の分野でも、鏡の性質を正しく理解することは、観測データを正確に読み取るために欠かせない知識なのです。
身近な洗面所の鏡から、宇宙を観測する巨大な鏡まで、仕組みは共通しています。次は、この記事の答えのもとになった研究の、その後の話を紹介します。
2000年続いた議論に、ついに決着
プラトンの時代から続いてきた「鏡はなぜ左右が逆に見えるのか」という議論は、東京大学の高野教授による研究によって、大きな決着を見たと伝えられています。
「鏡映反転は1つの現象ではなく、複数の異なる現象が組み合わさったものだ」という説明によって、これまでバラバラに議論されてきた謎が、ひとつの理論のもとに整理されたのです。
2000年以上にわたって多くの学者を悩ませてきた身近な疑問に、日本の研究がひとつの答えを示した、というのは、雑学として知っておくと少し誇らしい気持ちになれるエピソードかもしれません。
ここまで答えの背景を詳しく見てきました。次は、合わせ鏡を使ったときに、この「前後反転」がどう働くのかを、あらためて見てみましょう。
