裁判でも認められた「隣は対象外」という判断
不動産の裁判例の中には、隣接した住戸や、あまり人が使わない共用部分で起きた出来事について、告知の対象にはあたらないと判断されたケースがあるとされています。理由としては、買主や借主が実際に生活し、日常的に使う場所ではないため、心理的な影響が比較的小さいと考えられることが挙げられます。
マンションの屋上や機械室のように、住民がふだん立ち入らない場所で何かが起きた場合も、同じように考えられる傾向があるようです。つまり「どこで何が起きたか」だけでなく、「そこが自分の生活に直接関わる場所かどうか」が、判断の重要な分かれ目になっているのです。
マンション全体が事故物件になるわけではない
「マンションのどこかで事件があると、建物全体が事故物件として扱われてしまう」と思っている方もいるかもしれませんが、これは誤解です。事故物件として扱われるのは、あくまで実際に出来事が起きた住戸そのものであり、同じ建物の別の部屋にまで自動的にその扱いが広がるわけではありません。
もちろん、事件の規模が非常に大きく、社会的な影響が強い場合には話が変わってくることもあります。マンション全体の資産価値が大きく下がるという心配は、多くの場合、実際の告知ルールとは少しずれているといえそうです。
