非常口はなぜ緑色なのでしょうか
非常口が緑である理由として、いちばんよく挙げられるのが「補色」です。補色とは、色の輪の中でちょうど反対側にある色のこと。赤の反対側にあるのが緑です。
反対側にある色同士は、隣に並べるとお互いを目立たせ合う関係にあります。火事の現場には赤い炎があります。そこで赤の反対の緑を使えば、炎の色に埋もれずに見つけやすいという考え方です。
もう一つの理由は、色に与えられた意味です。日本の決めごとでは、緑は「安全」「避難」「救護」「進行」を表す色とされています。信号機の進んでよい色も緑に近い色ですから、感覚的にも合っています。もし非常口が赤だったら、「止まれ」「危険」に見えてしまうかもしれません。
この「色に意味を割り当てる決めごと」は、非常口だけの話ではありません。私たちの身のまわりには、意味を持った色が全部で6色あります。
安全を表す色は、全部で6色あります
日本の規格では「安全色」という色の決まりがあります。赤、黄赤(だいだい色)、黄、緑、青、赤紫の6色。これに、それらを引き立てる白と黒を加えた8色で構成されています。
意味は色ごとに決まっています。赤は防火・禁止・止まれ、黄赤は危険、黄は注意、緑は安全と避難、青は指示、赤紫は放射線に関するもの。工場や駅の表示を思い出すと、たしかにこの通りになっています。
この安全色は、2018年に改正されました。「赤が暗くて黒と見分けづらい」「青と緑の区別がつきにくい」といった声を受けて、色の見え方に違いがある人も見分けやすい色合いに調整されたのです。赤や緑には黄みが加えられ、以前より明るい色になりました。
ところで、非常口の看板には2種類あることをご存じでしょうか。緑地に白い人が描かれたものと、白地に緑の人が描かれたもの。この2つ、役割がまったく違います。
