Google「Allo」
2016年、Googleはスマートフォン向けのメッセージアプリ「Google Allo」を公開しました。Googleアシスタントを会話の中で使えたり、文章に合わせて返事の候補を出したりする機能を備え、「ただメッセージを送るだけ」ではないサービスを目指していました。AndroidとiPhoneの両方で使える形で登場しました。
しかしGoogleは2018年12月、Alloへの投資を一度止めたうえで、2019年3月にサポートを終了すると発表しました。実際の終了日は2019年3月12日です。Google自身は、Androidの標準メッセージ機能へAlloの一部の特徴を移し、そちらへ力を集中すると説明しました。競合が多い分野では、機能の多さだけでは利用者を集め続けられません。
Alloには便利な機能が多くても、メッセージアプリは一人だけで使っても楽しさが広がりにくいという特徴があります。友人や家族も同じサービスを使う必要があるからです。すでに広く使われているアプリを相手にする場合、機能を増やすだけでなく、「みんなが移る理由」を作る必要があります。
機能豊富なメッセージアプリが2019年に終了
メッセージアプリには、少し特殊な難しさがあります。一人が便利だと思っても、話したい相手が同じアプリを使わなければ価値が広がりにくいのです。AlloにはGoogleアシスタントや返事の候補など特徴がありましたが、すでに別のメッセージサービスを使っている人を移動させるには、それ以上の理由が必要でした。
GoogleはAlloの終了に合わせ、一部の機能をMessagesへ移しました。これは「新しいアプリを増やす」より「すでに利用者のいるサービスを強くする」という方向です。同じ会社の中でも、どのサービスに利用者を集めるかで結果は変わります。次は、ゲームをネット経由で届けることに挑戦したStadiaです。
Googleが終了後に一部の機能をMessagesへ移したことも、この分野の難しさを表しています。利用者が分散すると、同じ会社の中でもサービス同士が競合してしまいます。新しい名前のアプリを増やすより、すでに人が集まっている場所へ機能をまとめるほうが合理的な場合があります。次はGoogle Alloです。便利な機能を備えていても、メッセージアプリ特有の「利用者が集まること」の難しさが浮かび上がります。
