車の屋根でマットレスを押さえた女性、走り出した車から一緒に滑り落ちて死亡
2016年9月、米国バージニア州で20歳のシドニー・セラヤ・ゴンザレスさんは、道路脇に捨てられていたキングサイズのマットレスを持ち帰ろうとしていました。問題は運び方です。マットレスをバンの屋根へ載せ、固定する道具ではなく、自分の体重で押さえる方法を選びました。つまり、人間一人を巨大な押さえ具にしたわけです。
ところが車が走り出すと、風と加速でマットレスが動き始めました。そしてマットレスだけでなく、上に乗っていたシドニーさんまで車外へ滑り落ち、路面へ転落して死亡しました。止まった車の上なら何とか押さえられても、走る車には風と振動があります。人間の体重は、固定金具の代わりにはなりませんでした。
しかも目的は、高価な荷物を運ぶことですらありません。無料で手に入るマットレスを持ち帰るための行動でした。「これくらいなら自分で押さえればいい」という節約の発想が、事故の原因になっています。荷物を固定するのが面倒でも、人を固定具にする発想だけはやめておくべきでしょう。
止まった車と走る車では、荷物の扱いが違います
荷物を運ぶときにありがちな失敗は、「重い物なら自分が押さえれば動かない」という感覚です。人の体重は便利な固定具にはなりません。走行中は風の力や急ブレーキも加わるため、静止しているときとは別の条件になります。簡単に見える作業ほど、動く場所では別の方法が必要です。
もちろん実際の事故には多くの条件が重なっています。ただ、ダーウィン賞で繰り返し登場するのは、「最後の一歩だけ止めれば避けられたかもしれない」という構図です。だからこそ、話を読んだ側は驚きながらも、自分ならどこで立ち止まるかを考えられます。
重い荷物ほど「自分が乗れば動かない」と考えやすいものですが、運転を始めた瞬間に条件は変わります。車で運ぶ荷物は、専用の固定具や適切な積載方法を使うことが基本です。簡単そうに見える作業ほど、動かす前に固定状態を確認することが大切です。
停車中に安定して見える荷物でも、走行すると風と加速が別の力として加わります。
