ダーウィン賞は本物の「賞」ではありません
ダーウィン賞と聞くと、どこかの研究機関が毎年審査している正式な賞を思い浮かべるかもしれません。ところが実際は、インターネット上で生まれたユーモア企画です。米国のウェンディ・ノースカット氏が1993年に、研究仲間へ珍しい死亡事故の話をメールで送ったことが始まりでした。
名前の由来は進化論で知られるチャールズ・ダーウィンです。もちろんダーウィン本人が関わったものではありません。あくまで「自分の行動で自分自身を選択肢から外してしまった」という皮肉を込めた呼び名です。そのため、科学的に人間の価値を判定する賞でもありません。
つまり、ダーウィン賞の面白さは「すごい人を表彰する」ことではなく、「なぜそんな行動を選んだのか」と首をかしげたくなる出来事を、教訓を含めて紹介するところにあります。今回も、この独特な基準を踏まえて、公式サイトで真実確認済みとされる事例を中心に選びます。
その意味では、「受賞」という言葉も公式な公的表彰というより、ネット上の皮肉を込めた呼び方として読むのが適切です。
最初から「ウソを排除する」方針だった
ダーウィン賞の公式サイトでは、候補になるための条件として「実際に起きた出来事であること」が明記されています。始まった当初は、面白い話なら細かな真偽を気にせず集めていたそうです。しかし、読者から「本当に起きた話だけにしてほしい」という声が強くなり、やがて事実確認が重視されるようになりました。
現在の公式ルールには、死亡または生殖能力を失って遺伝子の受け渡しから外れること、自分自身の判断で事故を招くこと、判断を大きく誤った行動であること、十分に判断できる年齢や状態であること、そして本当に起きたことの五つが掲げられています。
この条件があるため、ただ悲惨な事故だっただけではダーウィン賞にはなりません。むしろ「そこまで危険だと分かりそうなのに、なぜその一手を選んだのか」という部分が重要です。ここからは、その“あと一歩”が妙に印象へ残る実例を見ていきましょう。
また、公式サイトでは「死んだこと」だけでなく、行動の新しさや自分自身で招いた結果かどうかも重視しています。危険な仕事をしていて事故に遭っただけなら、条件には当てはまりません。あくまで自分の判断が結果へ直接つながったかが、独特の線引きになっています。
