長年信じられてきた説が、2015年に揺らいだ理由
40年以上にわたって広く受け入れられてきた「気泡がつぶれる音」という説ですが、実はこれで全て説明がつくわけではない、という指摘が2015年に出てきました。
この研究では、指を鳴らした後にも、関節の中に気泡がそのまま残っている様子が確認されたのです。「気泡がつぶれて消える」という従来のイメージとは、少し違う結果でした。
もし気泡がつぶれずに残っているのなら、音が鳴る本当のきっかけは何なのか。研究者たちの間で、あらためて議論が活発になりました。
この発見をもたらしたのは、カナダとオーストラリアの研究チームによる、ある実験です。次の見出しで、その内容を見ていきましょう。
カナダとオーストラリアの研究チームが行ったMRI実験
この2015年の研究では、体の内部を詳しく撮影できるMRIという装置を使い、指の関節が鳴る瞬間をリアルタイムで観察するという方法がとられました。
参加者の指をゆっくり引っ張りながら撮影を続け、「ポキッ」という音が鳴った瞬間の関節の様子を、映像として記録することに成功しました。
その結果、音が鳴るタイミングと、関節の中に空間ができるタイミングが一致していることが分かりました。この空間は、音が鳴った後もしばらく残っていたのです。
この実験の様子は、当時大きな話題になりました。次のページでは、実際にどのような装置と方法で撮影が行われたのか、もう少し詳しく紹介します。
