「関節がすり減る音」という誤解を整理する
「あの音は関節がすり減っている音だ」と思っている人も少なくありません。ですが、これも正確な説明ではないと考えられています。
すり減るという現象は、軟骨同士が繰り返しこすれ合うことで少しずつ起こるものです。一瞬で「ポキッ」と音が出るタイミングとは、そもそも起こり方が違います。
すり減りが原因なら、鳴らすたびに毎回違う場所から違う音がしてもおかしくありません。ですが実際には、同じ関節から似たような音が繰り返し鳴ります。この点も、すり減り説とは合わない特徴です。
とはいえ、関節を無理に動かすこと自体には注意が必要な場面もあります。次の見出しでは、鳴らすときに気をつけたいポイントを紹介します。
無理に鳴らそうとするときに気をつけたいこと
関節を鳴らすこと自体は、多くの場合すぐに大きな問題を起こすものではないとされています。ただし、力任せに指を引っ張ったり、無理な方向にひねったりするのは避けたほうが良いでしょう。
特に、痛みを感じながら無理に鳴らそうとする行為は、関節の周りの組織に余計な負担をかける可能性があります。心地よさのために行うものが、逆効果になってしまっては本末転倒です。
また、他人の関節を無理に動かして鳴らそうとするのも危険です。自分の体の感覚とは違うため、思わぬケガにつながることがあります。
では、この音の正体を最初に調べようとしたのは、いつ、どんな人たちだったのでしょうか。次のページでは、1947年のある研究にさかのぼります。
