写真や動画には写らない理由
「本当に顔が変わるなら、写真や動画に撮れば証拠が残るはず」と考える人もいるかもしれませんが、これは誤解だとされています。
この現象は、鏡そのものや光の反射が変化しているのではなく、見ている人の視覚のはたらきの中で起きているものです。そのため、カメラで撮影しても、変化した顔がそのまま写ることはないと考えられています。
「見ている本人にしか起きていない変化」というのが、この現象の面白いところであり、同時に説明を難しくしている部分でもあるようです。次は、この現象がホラー映画の演出にも生かされているという話を紹介します。
ホラー映画が「暗さ」を効果的に使う理由
ホラー映画で鏡が印象的に使われる場面が多いのは、偶然ではないという見方があります。薄暗い画面と鏡という組み合わせは、見る人の想像力をかき立てやすい演出だとされています。
映像づくりに関わる人たちの間では、はっきり見せすぎないことで、観客が自分の頭の中で怖さを補ってしまうという効果が語られることがあります。
今回紹介してきた実験の「情報を減らすほど脳が補おうとする」という仕組みは、まさにこの映画の演出とも重なって見えます。ここまで多くの手がかりが集まりました。いよいよ次のページで、この現象の正体をまとめてお伝えします。
