2025年3月、国が「安全係数は1に近づける」と方針転換
消費者庁は2025年3月、「食品期限表示の設定のためのガイドライン」を改正しました。食品ロスの削減と、科学的な知見に基づく安全性の確保の両方の観点から、期限を設定できるようにすることが目的です。
新しいガイドラインでは、「安全係数は1に近づけること、また、差し引く時間や日数は0に近づけることが望ましい」と明記されました。
それまでのQ&Aにあった「0.8以上を目安」という表現も、削除されています。消費者庁の担当者も、「”0.8以上”という表現は削除した」と説明しています。
つまり国は、「期限を必要以上に短くしないでほしい」という方向に、はっきりと舵を切ったのです。
メーカーに求められるようになった、もう一つのこと
新しいガイドラインでは、期限の決め方だけでなく、消費者への情報提供についても新しい考え方が盛り込まれました。
表示に責任を持つ事業者は、消費者などから求められた場合には、定められた方法で保存していたときに「まだ食べることができる期限の目安」について、できる範囲で情報を提供するよう努めるものとされています。
つまり、「期限が少し過ぎてしまったけれど、まだ食べられますか?」とメーカーに問い合わせたとき、目安を教えてもらえることが期待できるようになったわけです。
期限の日付だけを見て判断するのではなく、必要に応じて作り手に確認する。そんな新しい期限との付き合い方が、少しずつ広がろうとしています。
