もし「EN」のままだったら?を考えてみます
ここで少し想像を広げてみます。もし「円」が「Y」なしの「EN」のまま世界に広まっていたら、どうなっていたでしょうか。
英語の発音のクセを踏まえると、「エン」ではなく「イン」に近い音で読まれていた可能性があります。そうなると、日本の通貨が世界の中で少し違う響きの名前で知られていたかもしれません。
もちろんこれはあくまで仮定の話であり、実際にそうなっていたと断定はできません。ただ、たった1文字の違いが、通貨のイメージそのものを左右していたかもしれないと考えると、なかなか興味深いところです。
英語の発音のクセ、”e”から始まる単語の実例
英語には、つづりの最初にある母音の発音が、日本語の感覚とずれる単語がいくつもあります。たとえば「every」や「energy」のように、「e」から始まる単語も、文脈や話し方によっては弱く短い音になりがちです。
明治時代の日本人が、外国人とのやり取りの中でこうした発音のクセに気づき、より伝わりやすい表記を模索した結果が「YEN」だったのかもしれません。
次のページでは、発音とは別の角度から語られている、もうひとつの有力な説を紹介していきます。
