結局のところ「YEN」の理由は今も謎のまま
ここまでさまざまな角度から手がかりを探ってきましたが、結論からお伝えすると、「円」がなぜ「EN」ではなく「YEN」と表記されるようになったのか、その明確な根拠は今も確認されていません。
日本銀行も財務省も、当時の詳しい経緯を記した資料は残っていないと説明しています。つまりこのテーマは、「絶対の正解」がまだ見つかっていない、数少ない身近な謎のひとつだといえます。
ただし、まったくの手がかりなしというわけではなく、これまで紹介してきた複数の説が、今のところ最も有力な手がかりとして語り継がれています。
日本銀行が公式に認めている3つの説のまとめ
あらためて整理すると、日本銀行が紹介している説は大きく3つです。1つ目は、外国人の発音に合わせて「Y」を加えたという発音説。2つ目は、オランダ語やフランス語などですでに使われていた「en」という単語との混同を避けたという説。3つ目は、中国の「圓(YUAN)」という表記が形を変えて伝わったという説です。
日本銀行自身も、この3つのうちどれが正解かは断定していません。
むしろ複数の要素が重なり合って、今の「YEN」という表記に落ち着いたと考えるのが、自然なのかもしれません。
