「座りすぎは新しい喫煙」という言葉が生まれた理由
アメリカでは「座りすぎは新しい喫煙のようなものだ」という言い回しが広く知られています。この言葉を最初に使ったのは、メイヨークリニックの医師ジェームズ・レバイン氏だとされています。
レバイン氏は、長時間座り続けることが、肥満や糖尿病、心臓の病気などのリスクを高める可能性を研究してきた人物です。座って過ごす時間の長さを、たばこの本数にたとえるほど深刻に受け止めていた、ということが分かります。もちろん座ることと喫煙を同列に扱うことには異論もありますが、それだけ座りすぎが注目された出来事だったといえそうです。
この考え方は、アメリカだけのものではありません。実は世界中で、座りすぎへの対策が進められています。
海外でも広がる「座りすぎ対策」、日本だけの話ではない
イギリスでは、成人が1日に座っている時間は平均9時間近くにのぼるという調査結果があり、腰や首、筋肉の不調による欠勤が、企業にとって大きな負担になっているといわれています。
世界保健機関(WHO)も、2020年に発表した身体活動・座位行動に関する指針の中で、座っている時間をできるだけ減らすこと、そして長く座り続けることを避けて、こまめに中断することの大切さを取り上げています。国によって働き方や暮らし方は違っても、「座りすぎを見直そう」という流れは世界共通のようです。
ここまでは全体像の話でした。次のページからは、座る時間と体への影響を、もう少し具体的な数字で見ていきます。
