なぜ「30分」なのか、体のメカニズムから考える
座り続けると、下半身の筋肉が使われない状態が続き、血の流れがゆるやかになっていきます。時間が経つほど、この状態は少しずつ体に負担として積み重なっていくと考えられます。
「30分」という数字自体は、絶対的な境界線というより、研究や医療の現場で効果が確認しやすかった一つの目安と捉えるのが実態に近いようです。実際、資料によっては「30〜60分に1回」と、やや幅を持たせて紹介されている場合もあります。とはいえ、目安がまったくないよりは、30分という具体的な数字があるほうが、習慣として続けやすいのは間違いありません。
もう一つ、意外に見落とされがちなポイントがあります。それは「動きの強さ」についてです。
動きの強さより「回数」が大事、という意外な事実
座位を中断したときの効果を調べた研究の中には、軽く立ち上がる程度の動きと、もう少し強度の高い動きとを比べても、腹囲や血糖値などの改善度に大きな差は見られなかった、と報告しているものがあります。
つまり「本気で運動しなければ意味がない」というわけではなく、まずは立ち上がること自体に価値がある、と考えられます。スクワットのような運動ができればなお良いですが、それが難しければ、ただ立ち上がって少し歩くだけでも十分に意味があるといえそうです。ハードルが低いからこそ、続けやすい対策だといえます。
ちなみに、座りすぎの記録という点では、世界にはもっと極端な例もあります。
