家族で「お金の話は一度切る」と決める
特殊詐欺を防ぐために、家族の間で難しいルールを作る必要はありません。むしろ、「電話でお金を頼まれても、その場では送金しない」「暗証番号やカードは誰にも渡さない」「家族の話でも、いったん切っていつもの番号へかけ直す」といった単純な約束が役立ちます。本人が冷静なときに決めておけば、突然の電話を受けたときに一から判断せずに済みます。
家族の連絡先を紙にも書いて電話の近くに置いておくと、スマートフォンを取り出せない場面でも確認しやすくなります。家族の約束は、作っただけでは十分ではありません。実際の電話が来たときに思い出せる形にしておく必要があります。電話機のそばに「お金の話が出たら切る」「カードを渡さない」「家族へ折り返す」と大きく書いておくのも一つの方法です。特に「急いでいるときほど一人で決めない」という約束は、電話詐欺だけでなく、SNSやネット上の勧誘にもそのまま使えます。家族全員が同じ手順を知っていることが安心につながります。
合言葉より「折り返す仕組み」が重要です
家族しか知らない合言葉を決める方法もありますが、合言葉だけで十分とは限りません。犯人が「今は声が出しにくい」「周囲に人がいる」と説明して、確認を避けようとすることも考えられるからです。大切なのは、電話を切った後に本人へ直接つなぐことです。たとえば「家族からお金の話が出たら、登録済みの電話番号へ折り返す」「警察や銀行を名乗られても、自分で調べた番号から確認する」と手順を固定します。
次の対策では、現金を動かす直前に立ち止まるための具体的な考え方を見てみましょう。合言葉は補助的な方法として使えますが、犯人が知っている情報を聞き出して、もっともらしい会話を作る可能性もあります。そのため、最終的な本人確認を「言葉」だけに任せないことが重要です。折り返し先を家族の電話帳に登録し、「その番号から確認できるまで送金しない」と決めれば、声や話し方の印象に左右されにくくなります。声が似ていたとしても、確認手順を飛ばさないことがポイントです。
