若い世代にも被害は広がっています
2025年の統計では、20代、30代の被害認知件数が前年から大きく増えたことが警察庁資料で示されています。特殊詐欺全体では、20代、30代の件数が2倍以上増加したとされ、従来の「高齢者中心」というイメージだけでは現在の被害像を捉えにくくなっています。特にSNS型投資詐欺では、令和8年上半期に20代から50代が認知件数の約6割を占めました。
スマートフォンを日常的に使う世代ほど、SNS上で最初の接点を持つ可能性がある点にも注意が必要です。令和8年の分類では、SNS型の手口が特殊詐欺の中に入ったことで、年代別の特徴もより細かく見えるようになりました。たとえばSNS型ロマンス詐欺では40代から60代が被害の約8割を占めています。一方、ニセ警察詐欺では70代が最多です。つまり、「年齢」だけを見て手口を決めるのではなく、「どこで接触するか」まで一緒に考える必要があります。電話中心の家庭とSNS中心の家庭では、最初に見直す場所が違います。
手口によって年代の山は違います
年代別の特徴は、すべての手口で同じではありません。たとえば令和8年上半期のニセ警察詐欺は、認知件数、被害額ともに70代が最多でした。一方、SNS型ロマンス詐欺では40代から60代の被害が約8割を占めています。SNS型投資詐欺では60代の被害額が最多ですが、20代から50代もかなりの割合を占めます。
この違いから分かるのは、「高齢者向けの対策」と「若い人向けの対策」を完全に分ける必要はないものの、接触する場所が違えば注意点も変わるということです。ニセ警察詐欺で70代が最多なのは、令和8年上半期の警察庁集計で確認された特徴です。ただし、「70代は必ず電話詐欺に弱い」といった個人の性質を意味するものではありません。年齢だけで人を判断するのではなく、実際にどの年代で、どの手口の被害が多かったのかという統計として読むことが大切です。家庭で注意するときも、「あなたは危ない」と決めつけるのではなく、具体的な確認手順を一緒に決めるほうが実践しやすくなります。
