答え:お札は法律で「無制限に通用する」と決められている
日本銀行法46条2項には、日本銀行が発行するお札(日本銀行券)について、「法貨として無制限に通用する」と定められています。
硬貨が「額面の20倍まで」と制限されているのに対して、お札には枚数の上限も、金額の上限もありません。日本銀行も、お札は何枚でも使えると案内しています。
つまり、1万円札で1円の買い物をすることは、法律のルールの上では何の問題もない、ということです。少額の買い物だからといって、1万円札の支払いが無効になることはありません。
ただし、ここで先ほどの「契約がいつ成立するか」という話が関わってきます。お店が1万円札を断れるかどうかは、そのタイミングによって変わるのです。
ただし「売る」と決める前なら、お店は断ることもできる
弁護士ドットコムニュースで解説した弁護士は、「強制通用力」があるといっても、契約の当事者には「契約自由の原則」があり、契約をするかしないかまで基本的に自由に決められる、という趣旨の説明をしています。
そのため、即売会で販売する側が「1万円ではお釣りが出せなくて受け取れないので、お渡しできません」と断ることは、法的には問題ないと考えられる、としています。
つまり、お店がまだ「売ります」と決める前であれば、「お釣りが足りないので、1万円札では販売できません」と断ることもできる、ということです。
お札の強制通用力は無制限。でも、”売るかどうか”を決めるのはお店の自由。この二つのルールが組み合わさって、レジでの1万円札の扱いが決まっているのです。
