15種類を並べると「三大」の基準が見えてくる
ここまでに、景色、庭園、祭り、温泉、夜景、滝、急流、松原、盆踊り、花火、そば、和牛、山城、湖、古湯の15種類を見てきました。並べてみると、同じ「三大」でも、文献の古さを重視するもの、地域文化としての定着を重視するもの、数字を参考にするものなど、選ばれ方に大きな違いがあります。
たとえば日本三景は江戸時代の文献がはっきりしている一方、日本三大祭や日本三大和牛には複数の説があります。日本三大河川のように、長さと流域面積で順位が変わる例もあります。したがって、「三大と呼ばれている=公式に三つが決まっている」とは限りません。これが今回の一覧で最も大切なポイントです。
「三大」という言葉を調べるとき、同じ分野でも目的別の三つ組が見つかります。河川なら長さ、流域面積、急流というように尺度を変えられます。祭りなら歴史、規模、形式など別の見方があります。三つの名前を見つけたら、まず「何を代表している三つなのか」と問い直すのがコツです。
「三大」は順位表よりも三つ組として覚える
三大〇〇を覚えるときは、1位、2位、3位のように考えるより、三つを一つのセットとして覚えるほうが分かりやすいでしょう。日本三景なら「海辺の絶景三つ」、日本三名園なら「大名文化を伝える庭園三つ」、日本三大そばなら「食べ方が違う三地域」と、共通点を一言でまとめます。
さらに、各項目に一つだけ特徴を付けると記憶しやすくなります。天橋立なら股のぞき、後楽園なら岡山城を望む庭、郡上おどりなら徹夜おどり、袋田の滝なら四段の流れ、といった具合です。名前と特徴がつながれば、15種類あっても意外と整理できます。次は、なぜ日本では「三つ」にまとめる表現がこれほど多いのかを考えてみます。
三大表現は、旅行先を選ぶときのきっかけにもなります。ただし、「三大だから必ず楽しめる」と考えるのではなく、自分が見たいものと照らし合わせることが大切です。歴史好きなら城や古湯、景色好きなら三景や松原というように、興味から探すと三大の知識が実際の体験につながります。
