14位「山口」…約62万2,000人
14位は「山口」。全国では約62万2,000人と推計されています。「山口」は文字どおり山の出入り口を表す名字です。山地が多い日本では、山へ入る場所や山から平地へ出る場所は、生活圏を示す分かりやすい目印でした。
そのため「山口」という地名が各地に生まれ、そこから名字へつながったとされています。名字由来netでは、古代の山口氏や、源氏・平氏など複数の系統も紹介されています。つまり、全国に多い「山口」を一つの家系だけで説明することはできません。山口県という大きな地名もありますが、「山口」という名字のすべてが同県発祥という意味でもありません。
山口のように意味が直接分かる名字は、由来を想像しやすい反面、逆に決めつけにも注意が必要です。「山口」という地名は大きな市町村名から小さな字名まで幅広く見られます。だから名字としても複数の場所から生まれた可能性が高く、一つの県名だけでは説明できません。 数字はあくまで推計ですが、名字の規模を比べる材料としては十分に役立ちます。由来と人数を分けて見ると、さらに理解しやすくなります。
「山口県の人=山口さん」ではない
名字と地名が同じだと、その地域が発祥地だと思いやすくなります。しかし、地名が有名だからといって、名字の起源が一つに決まるわけではありません。「山口」は全国各地に同じ地形を表す地名が生まれやすかった名字です。山の入口という分かりやすい意味があるため、離れた地域で同じ名字が独立して成立する余地がありました。
これは「田中」「山本」などにも当てはまります。 名字の分布を見れば、現在その名字を名乗る人が多い地域は分かります。しかし、それは必ずしも発祥地を意味しません。人口の移動や都市への集中によって、古い発祥地より遠い場所のほうが人数が多くなることもあります。
発祥地と現在の分布を分けて見るのがコツです。 昔の記録では表記が揺れることもあるため、調査では現在の漢字だけに頼らないことが大切です。地域と時代を合わせると、背景が見えやすくなります。 名字から出身地を推測するときは、「その名字が多い地域」と「その名字が生まれた場所」を区別することが大切です。次の「佐々木」では、地名だけでなく歴史上の人物や移動も関係してきます。
