15位「松本」…約60万6,000人
15位は「松本」で、約60万6,000人と推計されています。代表的な由来の一つとして、信濃国筑摩郡の松本村を発祥とする流れが紹介されています。「本」には「ふもと」や「源」という意味があり、「松本」は松の木のふもと、あるいは松にちなむ場所を表した地名から生まれたとされます。
松は古くから長寿やめでたさを連想させる木でもあり、地名や呼び名に取り入れられてきました。一方で、宇多源氏や桓武平氏など、別の系統にも「松本」が見られます。現在の「松本」という名字だけから、出身地を一つに絞ることはできません。
「松本」のように自然物と位置関係を組み合わせた名字は、日本の地名型名字を考えるうえで分かりやすい例です。松という木は古くから身近な存在で、神社や街道沿いなどでも目印になりました。土地を表す言葉として繰り返し使われれば、複数の地域で名字が成立することも考えられます。 同じ名字でも読み方や地域差があるため、名字の情報は一つの数字だけで完結しません。身近な名字ほど奥行きのある歴史を持っています。
「松本」は地名と名字の両方で見かける
松本という言葉は名字だけでなく、全国の地名としてもよく知られています。代表例として長野県松本市がありますが、同じ名前の地名が複数存在すること自体、名字の成り立ちを考える材料になります。地名が先にあり、その土地の人が名字として名乗る場合もあれば、名字が広がったことで地名として残る場合もあります。
どちらが先かは、地域ごとに違う可能性があります。 名字と地名が一致すると、由来を追いやすく感じます。しかし、同じ地名が複数ある場合には、その土地ごとに別の名字が生まれている可能性があります。
特定の地名が全国的に有名だからといって、その名字の全員がそこから出たとは限りません。地域を一つずつ確認することが大切です。 名字の由来を調べるとき、「全国1位の発祥地」のように一つだけを探すより、複数の地域に同じ名字の起源がないかを見るほうが実態に近づけます。「山口」も、まさに地形を表す言葉がそのまま名字になった例です。
