18位「林」…約52万8,000人
18位は「林」です。全国では約52万8,000人と推計されています。「林」は一見すると、とても単純な地形や景観を表す名字に見えます。
実際、名字の語源としては、木々が集まった「林」に関係する地名や土地の特徴から生まれた例が考えられています。一方で、古代の氏族や、源氏・平氏・藤原氏につながる家系にも「林」の名字が見られるとされています。つまり、一つの漢字でも成り立ちは一つとは限りません。
名字は「その土地に住んでいたこと」を表すだけでなく、家柄や役職、古い氏族名などが重なって現在の形になっている場合があります。短くて覚えやすい「林」も、その背景には複数の道筋があるのです。 「林」という一文字は全国でもかなり多い名字ですが、読み方まで見ると意外な広がりがあります。名字由来netでは「はやし」のほか、「りん」などの読みも掲載されています。普段は同じ音でしか意識しない名字でも、古い記録を調べると別の読みが見つかることがあります。
二文字の名字ほど古いのか?
「林」のように短い名字を見ると、昔から同じ形で使われてきたように感じるかもしれません。しかし、名字の文字数と古さは単純には結びつきません。地名から生まれた名字なら、土地の呼び方がそのまま名字になったことで短くなることもありますし、古い氏族名が残った結果として短い形になった場合もあります。
反対に、明治期に苗字を名乗ることが広く求められた際、新しく名字を設けた家もありました。 また、名字が古いかどうかを調べるなら、文字数よりも古文書や地名史、家系資料などの記録が重要です。名字がいつから使われたのかと、現在の漢字がいつ定着したのかは別問題だからです。
見た目がシンプルな名字ほど、長い歴史を一言では説明できない場合があります。 国立公文書館によると、1875年には祖先以来の名字が分からない人は新たに名字を設けるよう求める布告が出されています。名字の長さだけを見て歴史の古さを判断するのは難しいのです。
