本人に知らせず試料を集める前に考えたいこと
歯ブラシや髪の毛など、身近なものから試料を採れそうだと紹介する事業者もあります。しかし、本人に知らせずに試料を集めると、プライバシーや家族関係を大きく傷つけるおそれがあります。また、その試料が本当に本人のものか、別の人の細胞などが混ざっていないかを確認しにくく、結果の扱いにも注意が必要です。
個人情報保護委員会のガイドラインは、親子鑑定では本人や家族の福祉を重んじ、結果の影響を受ける人たちの意向に配慮することが大切だとしています。日本学術会議の報告書も、本人の同意を得ずに試料を採取することなどが、倫理面・社会面での問題になると指摘しています。
特に未成年の子どもが関わる場合は、結果が本人の生活や家族との関係に及ぼす影響も考えなければなりません。秘密裏に採取する前に、同意や子どもの福祉を含めて専門機関に相談することを優先しましょう。
検査機関を選ぶときに確認したいこと
検査を申し込む前には、料金だけで決めず、問い合わせ先や検査を行う場所、報告書の内容を確認しましょう。再採取が必要になった場合の費用、結果の説明を受けられるかも聞いておきたい点です。料金や日数は機関や依頼内容で変わるため、一律の金額だけを目安にしない方が安心です。
個人の遺伝情報は、家族にも簡単には共有できない重要な情報です。結果を誰に伝えるのか、試料やデータをどのように保管し、いつ廃棄するのか、第三者に提供することがあるのかを確認してください。説明があいまいだったり、重大な結果への影響をほとんど説明しなかったりする場合は、すぐに申し込まず別の機関にも相談しましょう。
裁判などへの利用を考えている場合は、私的な検査と法的な鑑定の違いを、契約前に書面で確認しておくことが欠かせません。料金・本人確認・情報管理・結果の使い道をまとめて確認するのが選ぶ際の目安です。結果を受け取ったあとに誰と話すかも、先に考えておくと慌てずにすみます。
